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『 荒神 〜Arajinn〜 』

2005.3.25.Fri.  at 青山劇場
 この日は1公演のみ。午後12時半開場でしたが、その前からすでに入れました。当日券も出てたなぁ。求める人の列がずらっとできてました。
 ロビーでの物販はパンフ(2500円)、あとオペラグラス貸し出しもやってた。保険料込みとかで5000いくらという金額。

 席は1階O(オー)列、ステージ向かってやや左寄り。
 開演前、緞帳が下りているステージの前に小さな台(テーブルみたいなやつ)が置いてあり、その上に、ジンが出てくる(という設定)と思われる壷が。緞帳はこの後、場面設定の説明書きなどが映し出されたりして、要所要所でスクリーンの役割も兼ねてた。
 役者さんたちの声は、マイク通してた?よね?だからどうだということでもないんですが、次は、生声の舞台もいいんじゃないかなぁと思いました。って、のっけから次の話ですみません<(_ _)>この荒神という作品は、立ち回りあり、煙幕あり、レーザー光線あり、風もあり…というとても動的なお芝居。劇団新感線の作風としては王道なものだそうです(私はあまり詳しくないのですが、皆さんに伺ったところによると)。マンガチックというかファンタジックというか…そういうこの作品が、剛つんにはとても合っていたように思います。特殊メイクでジン仕様になってたけど、そうでなくても剛つんって、ある種、ファンタジックじゃないですか。所帯じみてないというか。それに加えて体のちっこさっていうのもあって(これがかなり大きい要因だと思うんですけども)、私の中では剛つんは、分類としては妖精さんですから(笑)そんなファンタジーな剛つんが、想像上の国を舞台に魔物を演る、しかも、自信家で一本気で豪腕な魔物っていうんですから、合わないはずがありましょうか(≧▽≦)中島かずきさんの戯曲本によると、ジュビナイル(少年向け)ものをやりたいなと思っていたところに、森田剛主演で…という話が舞い込み、それでこの「荒神」を書いたという流れだったそうなので、このジンというキャラクターは、森田剛を多少なりと念頭において設定されたものなのでしょう。納得のハマりぐあいでした(^w^)
 ストーリーについて。実は、劇場で観て、いろんなシーンで笑ってじーんときて、あー楽しかったな〜と思って満足してたんだけど、あとになってからストーリーを思い出そうとした時に、何がどうだったのかがよく思い出せなかった(^w^;)結局、誰が魔物だったんだっけ?誰が魔物になって、元に戻って、死んだと思ったら生き返ったのは誰だっけ?とか、錯綜もいいとこでした。(これひとえに自分の頭脳が衰えてるせいだと思うんですけどね…)ゆえに「戯曲本で復習せねば。。」と思ったわけなんですが、つまるところこの作品は、個人的には、「少年向け活劇ものとはいえストーリー(展開)も細部は入り組んでいて、でも、そのストーリーの細部よりも活劇のイメージのほうが印象に残った」という作品でした。観てるその場その場ではわかるんですよ、何がどうなって、今どこにいてっていうのはわかるんですけど、あとから思い出そうとすると「んーと。。」ってなる感じ。あれですね、「なんかとにかく、いろんなこと教えてくれたり、いろんな話をしてくれたりしたけど…えーと、とにかく、優しい人でした」みたいな(笑)総体としてのイメージのほうが印象に残るっていう、そういう感じでしたね。
 でもそれできっと何の問題もないんだよね、問題というか、作り手側としては”楽しめるもの”を作るっていうのがコンセプトだっただろうし、だったら成し得てると思うしね。私みたいに細部があとから気になるって人には、戯曲本読むという手があるし。実際、あとから戯曲本読んで「ああ、そういえばそうだった〜」と腑に落ちて、観た時と観劇後と一粒で二度おいしいvみたいな感覚さえ味わいましたよ。えーとつまり、なにげに厚い作品だなぁと思ったのでした。活劇だけでもない、ストーリーだけでもない、なにげに厚さがある舞台だったのではないかと。劇途中で「完」の文字がスクリーンに出た時、えーこれで終わりなんだ、へえ〜と思って普通に拍手したらまだ終わんなかったしね(笑)そういう芸?的なものもいろいろあったし、単純なばかりではなくサービスがよいというか、楽しみどころが多くあって厚い作品だなーと思いました。

 ただ、1つだけ言いたいことがある。。「サラサーディ」という名前について。(以下、「サラサーディ」という名前に特に違和感がなかった人は、読むとイメージが崩れますので読まないほうがいいです。)登場人物の名前はいろんなとこからのもじりみたいのがいくつかあったけど、これはさすがにモノがモノだけに、「サラサーディ…」とかってシリアスにつぶやかれても、「えぇ〜。。(^w^;)」って思ってしまう感覚が強かったです。これ完全に、男女の意識差だよね!殿方は別に違和感を覚えないんだろうか、あの類の商品名を人名の元ネタにしても。というか私だけですか?♪さらっさらーの〜♪って頭で鳴ってしまうのは私だけですか…(-w-;)だって最初ギャグかと思ったよ、なのに笑わせは一切ない幻想的に美しい女性で、それなのに「サラサーディ…」って言って身を焦がしてる剛つんが、観ててなんかかわいそうにすらなってきました。私だけだったらいいんですけど。名前の元ネタにできるモノは他にも山とあるだろうに、なぜこれにしてしまったのか、そこがすごい惜しかったです。個人的に。サラサーディとジンのシーンが、とてもよかっただけによけいに。ああ、別な素敵な名前だったらなぁと(^w^;)もっと美しく堪能できただろうになぁと思いました。
 後日追記:「サラサーテ」という作曲家がいるんですね…「ツィゴイネルワイゼン」とかの…知らなかった。じゃあ元々の元々はそこからきてるのか。。でもなぁやっぱり、♪さらっさらーの〜♪のポピュラリティーを鑑みていただきたかったなぁ(;w;)


 名前といえば、戯曲本では「本当の名前」というアイデアがあったんですね。舞台版と違うというのはそこだったのか。ジンの本当の名前、笑った(笑)
 役者さんたちについて。
 ・剛つんは初舞台・初主演でまあとにかく、全力でがんばってたように思いました。日替わりネタで、この日はボラー(橋本じゅんさん)がジンに「三宅健の隣に並ぶ時は、かかとをちょっと浮かせてるだろう!」みたいなセリフを言うシーンがあったんだけど、その時ジン=剛つんは、私が見た感じでは、ふっと笑うでもなくただ固まって(?)、客席の笑いが通り過ぎるのを見計らってる…ように見えました。席がそんなに近くなかったので細かい表情の動きとかは見えなくて、だから確かなことは言えないのですが、森田剛ネタの時も森田剛に戻らずにジンのままでいるように見えて、その時はなんか、興味深いなと思いました。
 あとはやはり、カーテンコールの時の魅力ですかね。。観た直後にネタバレ掲示板で叫びまくりましたが(苦笑)本編の渾身ぶり・ジンっぷりとの落差ね。ジンから剛つんに戻っての、力の抜けた風情、笑顔でも真顔でもない何ともいえないやさしい表情、あれは乙女心を燃やしますね(笑)大変素敵でした。
 ・紗弥加ちゃん、元気いっぱいでよかったです。ジンに負けず劣らずの運動量だったよねー。声も聞きやすくてよかった。
 ・緒川たまきさん、サラサーディの時、美しくてよかったなー。声の出し方からして、邪なところは一切持っていない、清い人って感じだった。ジンとの交感のシーンはほんと、清いものと清いもののふれあいって感じで、清浄で美しかったです。
 ・ボラーのじゅんさん、ツボイさんの粟根さん、お2人のユーモラスさには存分に笑い、しかもジンを助ける「情」にはほろりと泣かされました。老練…って失礼な言葉ですか?(^w^;)違うよね?敬意を込めて、老練なお2人だったと言わせていただきたい。
 ・田辺さんはTVの俳優さんっていうイメージがあったのですが、やっぱり舞台では舞台のお芝居をしてるんだなぁと思いました(当たり前か。。)風左衛門、実はちょっと悲しい背景(観る者の共感を誘い得るような)のある役なんだけど、でも存在感としてあくまで「脇」に徹してるのがよかったと思った。そして存在感といえば、伊神義光の礒野さん(笑)あの存在感には笑いました。
 観終わって劇場をあとにする。劇場入口の前にそびえる大きな柱(公演ポスターの図柄がペイントされている)、携帯で写真を撮る人がいっぱい。近寄って見てみると、落書きがいっぱい(^w^;)いいんだろうかあれ。だめなんだよねきっと。他人事ながらなんか凹んで帰ってくる。
 あと覚え書程度に、関係者席情報(?)。この日は大根さんがいらっしゃってました。席はM列のど真ん中あたり。


 もうとにかく、楽しい舞台でした(^w^)剛つんは舞台ではどうなんだろうと思って興味津々で観てきましたが、素養的に見事にハマる役だったということもあり、非常に心安く観れましたね。剛つん、会報では、自分のような性格だと舞台は期間が長いのが大変…と言ってましたが、なんとかそこを克服していただいて(笑)またぜひ舞台やってほしいものです。合ってると思うよ!今度はもっと情感持たせる役とか、悪人の役とか、いろいろ観てみたいです。
 ともかく剛つんお疲れー!キャストの皆さんお疲れさまでした!(^▽^)

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